【中央経済工作会議にて習近平が重要演説】(商務部発表情報)

(2023年12月12日 商務部HPより)

・習近平総書記は2023年の経済政策を全面的に総括し、現在の経済状況を深く分析し、2024年の経済計画を計画的に展開すると述べた。
・会議では、景気回復をさらに促進するためには、多くの困難や課題を克服する必要があると述べ、外部環境の複雑さ、深刻さ、不確実性が高まっていることを指摘した。
・また安定的な金融政策は、柔軟、的確かつ効果的でなければならず、流動性を適度に保ち、総合金融政策と構造金融政策の二重の機能を十分に発揮する事が重要であるとも述べた。・金融機関は科学技術革新、グリーン変革、包括的中小零細企業、デジタル経済への支援を強化するよう指導し、総合的な社会金融コストの着実な低下を促進する。また、人民元為替レートの基本的安定を妥当な均衡水準に維持する方針。
・会議では、来年2024年は質の高い発展を推進することに力を入れ、9つの重点経済任務に取り組むとした。詳細は以下の通り。
(1)科学技術イノベーション主導の現代産業システムを構築する。製造業の重点産業チェーンの質の高い発展のための行動を実施し、産業・サプライチェーンの強靭性と安全性を向上させる。バイオ製造、商業宇宙飛行、低空経済など若干の戦略的新興産業を育成し、量子科学や生命科学など未来産業の新たな成長ルートを切り開き、デジタルスマート技術やグリーン技術を広く応用する。
(2)国内需要を着実に拡大させる。デジタル・グリーン消費、健康消費を精力的に発展させ、スマートハウス、文化・レジャー観光、スポーツイベント、中国製トレンド商品などの新たな消費成長点を積極的に育成する。新エネルギー車や電子製品の大量消費を後押しする。
(3)重要分野の改革を深化する。「2つのいささかも揺るぐことなく」のシステムとメカニズムを改善し、各経営主体の原動力とイノベーション活力を呼び起こす。「専精特新」企業を発展させる。全国統一大市場の構築を加速させ、あらゆる形態の地域保護と市場分割の排除に努める。
(4)高水準な対外開放を拡大する。電気通信、医療などのサービス市場の参入条件を緩和し、国境を越えたデータ移動や政府調達への平等な参加などに際しての問題解決に取り組む。外国人のビジネス、留学、観光での訪中で直面する障害を効果的に解決する。「一帯一路」の質の高い共同建設に向けた8項目の行動指針の着実な実施を支援する。
(5)重点分野におけるリスクを持続的かつ効果的に防ぎ解消する。不動産、地方債務、中小金融機関などのリスクを統一的に解消する。所有形態の異なる不動産企業の合理的な資金需要を平等に満たす。保障性住宅の建設推進を加速する。
(6)三農(農業、農村、農民)問題に着実かつ継続的に対応する。国民の食糧安全保障を確保する。農民の所得を高める取り組みを強化する。穀物をはじめとする重要農産物の安定・安全供給の手を緩めない。
(7)都市と農村の融合と地域の協調的発展を推進する。新型都市化の推進と農村の全面振興を有機的に結合させ、各要素の双方向の流動を促進し、県城を重要な担い手とする新型都市化の建設を推進する。海洋経済を積極的に発展させ、強い海洋国家を建設する。
(8)生態文明の建設とグリーン・低炭素化を踏み込んで推進する。カーボンピークアウト、カーボンニュートラルを着実に推進し、グリーン・低炭素サプライチェーンの構築を加速する。新型のエネルギーシステム構築を加速する。
(9)人々の生活を確実に保障し改善する。雇用優先の方向性をより明確にし、重点層(農民工など)の就業安定を確保する。生育支援政策システムの完備を加速し、シルバー経済を発展させる。
・重点経済任務は2022年の5つから上記の通り9つへ拡大した。不動産業の不振などが指摘される中、景気回復に向け、政府が各方面から力を注ぐ姿勢が見て取れる。
・会議では、全党に対し、習近平同志を核心とする中国共産党中央委員会を中心に緊密に団結し、揺るぎない自信を持ち、開拓と努力を重ね、経済社会発展の目標と任務の達成に邁進し、質の高い発展において具体的な行動と成果を挙げ、中国式の現代化で総合的に強国の建設と民族の若返りに新たな大きな貢献をするよう呼びかけた。

(記事原文)                                                                                                                   
http://www.mofcom.gov.cn/article/syxwfb/202312/20231203460264.shtml