【北京だより】11月23日号

最近、自宅付近で数か所の「ポケットパーク」の建設に目を引かれました。ポケットパークとは、小さな緑地、小さな公園のことを指します。これらの公園は市街区の高層ビルの間の「手のひら大」の土地や荒れ地などを利用して建設され、面積は一般的に400 ~ 10,000平方メートル、形が多様で、場合によっては運動機材等も置いてあり、市民にとってはとても便利な憩いの場所となっています。

公表データによると、北京市は2017年から住民密集地域にポケットパークとミニ緑地を建設しはじめ、今年まで既に市内に323カ所のポケット公園を新設しました。これらのポケットパークは余暇のある高齢者や児童に娯楽と休憩の場所を提供し、市民の日常生活の幸福感を高めました。また、「ポケットパーク」のような都市計画の微更新でもある建設は都市において重要な内容でもあり、北京市の都市イメージのさらなる向上にも繋がっているとの位置づけで、市民の間では大歓迎されています。

北京市の公園数は年々増えつつあり、2023年現在、全市の公園総数は1,050カ所に達しています。1人当たりの公園緑地面積も年々増加していて、北京市園林緑化局が印刷・配布した「2023年都市緑化活動要点」によると、2023年末までに全市の1人当たりの公園緑地面積は16.9平方メートルに達する計画だそうです。市民に「窓を押して緑が見え、家を出れば公園に入園できる」目標を実現するため、2023年だけで北京市は更に50か所のポケットパークを新設すると報道されています。

ニュースの報道によると、これらのポケットパークは立地上、公園緑化地が不足している地域を優先的に選択し、設計と建設は既存の地形と樹木の保護を重視し、また育てやすい植物を優先的に選択しなければならないとされています。北京も現在少子高齢化が進んでいるため、建設はお年寄りのニーズ等を重点的に考慮しているそうです。下図はある地下鉄出口の周辺で出来上がったポケットパークの様子です。

このようなミニパークの建設は都市緑地建設の小さな一歩ですが、民生福祉を増進する大きな一歩と言えるでしょう。今後北京市内でより多くのポケットパークの建設を期待しております。

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