【北京だより】11月26日号

最近、建国門近くの史家胡同に行く機会がありました。今週は史家胡同周辺の様子をご紹介します。

史家胡同は北京市内の東城区に位置し、東側は「朝陽門内南小街」から、西側は「東四南大街」まで、全長は約700メートルです。下図は「朝陽門内南小街」の様子です。小さい飲食店等がたくさんあり、また、北京市郊外においても珍しい「五金商店」(内装工事用の金属製品、パイプ等を販売する小さな雑貨屋)が数軒並んでいて、ビックリしました。

 

史家胡同は700年以上の歴史があり、元代の劉秉忠がデザインした「元大都図」にこの胡同は既に存在しているそうです。明代から「史家胡同」と名付けて、現在までずっと続いてきました。下図は「朝陽門内南小街」から「史家胡同」に入るところの様子です。

 

現在、この胡同には四合院が80軒保存され、その内、比較的に大きく完全に保存されているのは30軒あります。胡同の建物全体は赤い門とグレーのレンガを使い、古い北京の雰囲気が漂っています。各四合院はそれぞれの歴史があり、明代の史可法、清代の李蓮英、洪鈞、近代では鄧頴超、華国鋒、徐向前、傅作義、栄毅仁、凌叔華、章士釗等、たくさんの有名人がこの胡同で住んでいたそうです。

 

高級な四合院のほかに、史家胡同には一般的な庶民も沢山住んでいます。入り口の屋根が低く、中に入ってまた幾つかのドアがあり、複数の家庭がここで生活しているようです。このような建物は普通、「大雑院」と呼ばれています。

 

史家胡同の中には、商業施設が少なく、静かな感じです。下図はあるバーの様子です。昼間でお客さんは少ないようです。

 

史家胡同と繋がっている「東羅園胡同」及び隣の「乾面胡同」の様子です。この二つの胡同は非常に狭くて、車は通過できないです。自転車に乗っている人は音を出しながら、他の人とぶつからないようにゆっくり走っている感じです。

 

史家胡同の反対側は東四南大街で、静かで歴史感のある胡同からいきなり現代世界に戻り、少し違和感がありました。

以上