【北京だより】3月7日号

北京は今週、「両会」の開催で世界中の注目を集めています。「両会」とは、「人民代表大会」と「人民政治協商会議」の略称です。今年の北京両会は、天安門周辺以外、地下鉄の閉鎖駅が極少なくなり、乗車安全検査が普段とあまり変わらず、両会の雰囲気がより親民的になったような気がします。今週は北京の地下鉄の様子や発展状況等をご紹介します。下図は「両会」開催期間中の街頭ボランティアの様子です。

 今年の「両会」では、北京市の地下鉄建設も関心度の高い話題の一つになり、地下鉄とバスとの融合発展や、地上交通と地下交通のさらなる融合、及び北京市と周辺都市との地下鉄開発等を提言した代表も数名います。公表データによると、2023年末現在、北京市の地下鉄交通運営総距離は836キロに達し、長さでは全国1位になりました。2023年度、北京地下鉄の1日平均旅客輸送量は延べ943.4万人/日です。その内、三環路沿いの10号線は一番旅客輸送量が多く、1日平均で100万人を超えています。下図は2023年12月30日に新しく開通した地下鉄17号線(北部分線路)車内の様子です。

北京は現在、市内では地下鉄が計27路線、490駅が運営されています。「北京地鉄」、「京港地鉄」、「京投軌道運営」、「京城地鉄」、「北京公交」の5つの地下鉄会社によって運営されています。その中では「北京地鉄」会社が運営する路線が最も多いです。また、北京周辺のニュータウンや副都心と接続する路線は15本があります。最近では京津冀(北京・天津・河北省)地区初の市域横断軌道交通「平谷線」(22号線)地下鉄の建設が加速し、2025年末に開通する予定で、開通後河北省までは最短時間32分で到着する見込みです。下図は「平谷線」工事現場事務室の様子です。

ニュースの報道によると、2024年北京は地下鉄3号線1期、12号線、昌平線南延1期の残る部分、17号線の残る部分、平谷線、28号線、大興空港線の北延、13号線拡張向上工事、6号線南延など、10本の地下鉄路線工事作業を加速し、201.7キロの工事作業を行い、2024年末までに北京の都市軌道交通の運営距離を880キロまで増やす予定だそうです。

来年の「両会」までに、北京市の地下鉄路線数はさらに増え、人々の出勤や外出、観光等がもっと便利になり、人々の幸福感もさらに一歩向上するだろうと、楽しみにしています。

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