【グリーン低炭素先端技術実証事業の実施計画/国家発展改革委員会 資源節約・環境保護司[2023〕1093号】 (産業政策)

(2023年8月22日 国家発展改革委員会HPより)

・国家発展改革委員会を始めとする10部門は、グリーン低炭素の先進的応用技術の実証プロジェクトを実施し、新たな産業競争上の優位性を築くために「グリーン低炭素先端技術実証事業の実施計画」を策定した。2023年第1期の中国企業による模範的実証事業の推薦受付も同時に開始された。(2023年10月8 日までに国家発展改革委員会に提出)
・実証を通じて、先進技術を導入し、優れた排出ガス削減、公害削減と二酸化炭素削減の効果を明らかにし、世界のグリーン低炭素技術と産業をおさえ質の高い発展を推進する。
・グリーン低炭素の技術革新フロンティアに着目し、基本的に成熟しているがまだ実用化されていない技術を中心として、変革と産業化を加速させる。
・エネルギー、工業、建設、交通分野を重点に実証を進め、上流・中間・末端での炭素削減を産業チェーン全体で推進する。
・企業がグリーン低炭素分野でイノベーションと投資に積極的に参加することを奨励し、市場の活力と社会の創造性をさらに高める。
・2025年までに実証プロジェクトを実施し、2030年までに成熟させ、技術と産業の国際的競争の優位性を高める。

以下、中国政府が求める重点分野:
<上流>
・非化石エネルギー:スマート太陽光発電モジュール、テルル化カドミウム、新薄膜太陽電池、ペロブスカイト太陽電池、積層型太陽電池、極薄シリコンウェーハ、高効率大容量風力発電、深海洋上風力発電、バイオ天然ガス、浅中深層地熱エネルギー利用、高温岩体発電、クリーン海洋エネルギー利用(波力、潮流、温度差)、先進的原子力発電。
・化石エネルギー:クリーン石炭火力発電と新エネルギー発電の総合調整。パイプラインの省エネとCO2削減。バイオマス・低炭素燃料混焼。低炭素石油・ガス・石炭の実証。
・先進的送電線・貯蔵:新エネルギー+貯蔵。揚力貯蔵。発電・送電・負荷・貯蔵の一体化。複数エネルギーの相互補完。新エネ車の車両間利用。仮想発電所。直流送電。
・グリーン水素:低コスト再エネ水素製造。先進的低コスト水素貯蔵。水素輸送機器の製造。水素燃料電池。水素の純粋燃焼、混合燃焼。水素電気結合。
<中間>
・産業分野:ゼロカーボン鉄鋼・非鉄金属製錬。低炭素石油化学。近代的石炭化学。デジタルグリーン。インターネット+グリーン低炭素。グリーンデータセンター(海洋データセンター)
・建設:超低エネルギービル、排出ゼロビルの実証。排出ゼロの公共インフラ。新セメント、低炭素コンクリート、バイオ建設材料など。
・輸送:グリーン交通。近代高速道路整備。超急速充電インフラ。空港、港湾建設実証。高度交通システム、高性能電動輸送機器、グリーン船舶、新エネ航空機。バイオ燃料
・汚染削減と炭素低減:スクラップ資源リサイクル。アルミ、高炉スラグ。飛灰。固形廃棄物。新タイプ廃棄物のリサイクル:太陽光モジュール、ファンブレード、バッテリー。
<末端>
・CCUS(CO2の回収、利用、貯蔵):重点分野-石油化学、石炭化学、石炭化学、鉄鋼、非鉄金属、建材、石油採掘。大規模CCUSの実証。
・CO2回収プロジェクト:新しい方法、新しい装置、新しい溶媒・材料等。
・CO2利用プロジェクト:液体燃料、化学的利用、人工生物学的変換、石化と固定。

プロジェクトの安全保障強化:
(1)中央予算内の投資等の財政支援強化 (国家発展改革委員会、財政部担当)、 (2) 金融・税制政策支援強化 (国家発展改革委員会、財政部担当)、(3)資源と環境要因の保護強化( (国家発展改革委員会、天然資源部担当)

記事原文:
【关于印发《绿色低碳先进技术示范工程实施方案》的通知】-国家发展和改革委员会 (ndrc.gov.cn)