(東海地域レポート)【第6回地域レポート(2026年3月)】

日中投資促進機構 東海地区会員様向けセミナー

 3月3日(火)、日中投資促進機構主催の東海地区会員様向けセミナーに東海地区アドバイザーとして参加しました(概要は日中投資促進機構ホームページをご参照願います)。

 2月に訪中された岡事務局長から、企業などへのヒアリング結果も踏まえた「国際情勢と中国事情‐日米中の情勢を踏まえた企業の事業戦略」について報告がありました。2026年の見通しとして6つの論点
① 中国経済、消費動向はどう変化するのか
② 中国のデジタルテクノロジー、先端技術の進化はどこまで進むのか
③ 輸出管理規制はどの程度の影響を及ぼすのか
④ 日中関係は今後どのように進むの
⑤ アジア(第3国)はどのような影響を受けるのか
⑥ 注目すべき経済キーワードは何か
が示され、それぞれの現状について説明いただきました。

 中国では国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が3月5日(木)~12日(木)で開催され、
第15次五ヵ年計画が採択されました。岡事務局長が提示された論点である「①中国経済、消費動向はどう変化するのか」、「②中国のデジタルテクノロジー、先端技術の進化はどこまで進むのか」に特に着目していました。

 今年のGDP成長率目標が4.5%~5.0%と、前年から引き下げられたことに対しては、日本の報道の多くは、中国経済が厳しさを増しているといった悲観的な論調が目立っていますが、別の見方をすると、現実的な目標設定をし、かつ拡大路線から質を伴った持続的成長路線へ切り替えたとも読み取れます。また、「高水準の科学技術の自立自強を加速して質の高い発展を推進する」ということで、最先端技術の研究開発をあらゆる分野で加速させる方針を掲げています。

 不動産不況や消費の弱さなどの問題が強調されがちですが、中国がより安定した質を重視した経済成長を目指すと同時に、科学技術がどんどん進化していく側面も見逃してはならず、中国企業の競争力や東南アジア進出、日中関係なども含め、企業における中国事業戦略の再構築の必要性、また同時に中国事業戦略の再構築の難しさの両面をあらためて感じたセミナーとなりました。

 また岡事務局長から、海南島視察のお話もありました。海南島は中国政府として、自由貿易港、高度な規制緩和の実験場、国際金融・観光・ハイテク産業の集積地として発展させようとしています。さらに海南島は地理的にベトナム、フィリピン、マレーシアにも近く、中国の東南アジアとのビジネス連携ハブとしても今後注目される可能性のある地でもあり、東南アジアとの事業戦略の面でも海南島の今後の発展をみておく必要があります。

以上
内山 仁宏(2026年3月)