- 西部ガス(株)が中国・張家港富瑞特装社(Zhangjiagang Furui Special Equipment Co., Ltd.)とISOタンクコンテナの共同開発覚書締結
西部ガスは日本国内の法規制に準拠するISOタンクコンテナを初めて中国・富瑞特装社と共同開発・利用することで合意した。西部ガスではこれまで中国向けLNG再出荷や国内のLNGバンカリングにISOタンクコンテナを活用してきたが、同タンクコンテナが海上・貨車・陸上輸送等様々な交通手段での輸送が可能であり、一般的な規格のLNGローリーよりも積載量が約3割大きいうえに、保冷性能が高く極低温のLNGを約60日間保管することが出来ることに着目し、国内のLNG輸送効率化や広域のLNG需要獲得を進めるために、富瑞特装社と共同で国内利用に適したISOタンクコンテナを開発するとともに、国内での普及の可能性についても検討を進めることとした。 - 福岡貿易会・GBA視察mission派遣(香港、広州、深圳訪問)
9月15日から20日までの行程で、香港・広州・深圳を巡る華南地区Greater Bay Area視察を行った。広州及び深圳での行程については、在福岡中国総領事館の全面的な支援を頂戴し、億航(e-Hang)やCVTEのほか各視察先でも丁寧な説明を受け仔細な視察を行うことができた。中でも広州市訪問時には広州市人民政府・黄光烈副秘書長以下幹部との座談会や会食が設定され、広州市の経済開発の現状について説明を受けたほか、深圳市では竜崗区政府の手配による竜崗エネルギーパークでの廃棄物発電所やBYD本部の視察も実現し、BYDでは、先進的な電気自動車の開発状況の説明を受けるとともに、実車の試乗も実現した。私自身2011年まで深圳・広州に駐在し、また2019年に再訪した際と比較しても街並みの変貌にはとにかく驚くばかりの感想であった。
また香港では、香港貿易発展局本部、香港Science and Technology Parks、香港ヤクルトやCai Niao Smart Gateway等を見学し、目覚ましい開発の規模及び速度と、日本をはるかに上回るNew Technologyと新興企業の育成姿勢に目をみはるばかりであった。 - 呉江浩中国駐日大使来福
9月20日・21日のチャイナフェスティバルin九州の開催に合わせ、呉江浩中国駐日大使が来福した。残念ながら予定された呉江浩中国駐日大使との昼食会は、GBA視察からの帰国日だったため出席は出来なかったが、同フェスティバルにはチベット自治区対外経済貿易協会からも拉巴赤列会長以下幹部の来福もあり、9月22日に在福岡中国総領事館にて開催された「チベット経済・観光交流会」に参加した。 - 在福岡中国総領事館主催「中国成立76周年記念レセプション」に出席
9月26日、在福岡中国総領事館主催で10月1日の国慶節を前に「中国建国76周年記念レセプション」がホテルニューオータニ博多で約300名ほどの出席を受け盛大に開催された。レセプションでは、楊慶東総領事の開会挨拶に始まり、来賓として木村熊本県知事、大曲福岡県副知事、宮原佐賀県議会議長等が祝辞を述べたほか、星野九州経済産業局長、中村福岡市副市長、谷川福岡商工会議所会頭やタイ駐福岡総領事、ベトナム駐福岡総領事、インド駐福岡総領事、米国駐福岡首席領事等多くの在福岡外国公館代表者の出席もあり、それぞれ交流を深めていた。 - 江蘇省駐日本経貿代表処(在大阪)と面談
9月25日、江蘇省駐日本経貿代表処/万二洋経貿代表が表敬のため来訪・面談した。同代表処では、特に江蘇省と日本企業間の産業マッチングの機会を求め日々企業訪問を重ねているが、特に中国の国家政策としての大湾区(香港、マカオ、広東省)に並ぶ安徽省、江蘇省、浙江省と上海市を併せた長江デルタ開発に注力すべく、福岡を中心とする九州企業の江蘇省訪問を強く要請された。 - 九州地域(特に福岡)でのインバウンド需要は引き続き堅調
福岡空港国際線の合計便数は、2025年7月実績値2,188便(対前年比113%)、8月見込み2,205便(同114%)、9月見込み2,048便(同108%)と着実に増加している。福岡空港出入国者数では、出入国者数合計で2025年7月実績で692,249人(前年同月691,427人)と微増はしたものの外国人出入国者数は2025年7月の実績値で566,895人(前年同月584,395人、3%減)で日本人出入国者数の増加で補った格好となった。一方、2024年一年間で見ると、福岡市における外国人入国者数は前年比1.4倍の約390万人と新型コロナ前の2018年を超え過去最高となったと発表された。
九州運輸局は、2025年1~6月の外国人入国者数が、前年同期比18%増の293万8,377人(確定値、船舶観光上陸者数を含む)となったと発表した。過去最高だったコロナ禍前の2018年同期(254万3,247人)を上回った。国・地域別では韓国が最多(137万4,866人)だが、中国も64万3,715人で前年同期の1.5倍になった。
また、GBA視察時、香港貿易発展局本部にてMs. Candas Yeung(楊佩儀) Associate Directorと面談した際にも、香港からの訪日客の年々の増加が話題になったが、小生から「7月を除いてでしょ?」と水を向けたところ、7月の小レポートに記載した「私が見た未来 完全版」という漫画の影響は少なからずあった由にて、7月の訪日客は大幅に減少したとしており、日本に出張すると家族に話したら、「お願いだから日本行きは延期してくれ」と家族から頼まれた、と今では笑い話となっているとの逸話を紹介された。
以上
平塚 伸也(2025年9月)
