【王文涛商務部長インタビュー:高いレベルで対外開放を拡大する】(商務部発表情報)(産業政策)(マクロ経済)(貿易通関・外貨管理)(外資政策)

(2025年12月6日 中国商務部HPより)

12月6日、第20期四中全会で審議・承認された「第15次五カ年計画」の提言に関し、王文涛商務部長は記者インタビューに応じた。
王文涛氏は第14次五か年計画について振り返った。貨物貿易の規模は8年連続世界トップ、サービス貿易は1兆米ドル超、外国投資は世界トップ3入り。中国の開放が世界に利益をもたらす構造が確立されていると述べた。2024年時点で150以上の国・地域が主要貿易相手国。また第14次五か年計画期間の貨物とサービスの輸入規模は15兆米ドル超。投資先の国々に3,000億米ドル以上を納税し、税収・雇用を創出。地域の工業化・近代化に貢献。

その上で、第15次五か年計画推進の課題として、以下の4点を挙げた。
1.積極的な自主的開放の拡大
・自ら国際ルールとの連携。サービス業を重点とし、市場アクセスと分野を拡大
・全面的WTO改革に参加、多国間メカニズムを利用。地域と二国間貿易投資協定推進
・アフリカ諸国とのFTAや多国間貿易枠組みづくり
・自貿区レベルアップ戦略の深化、海南自由貿易港・試験区の高レベルな建設など
2.貿易・イノベーション促進
・三つの柱を固める(貨物貿易のレベルアップ、サービス貿易発展に注力、デジタル貿易の創造)
・輸出入の均衡のとれた発展、産業転換のニーズだけでなく、人民の生活ニーズを満足
3.双方向投資協力
・「中国への投資」促進のための制度改革
・対外投資など、海外経済貿易に関する一体化プラットフォーム機能の展開
・GDPだけでなく、GNIも意識する。中国経済のみならず、中国人経済も重視
4.一帯一路高品質の共同建設
・貿易、投資、産業、文化面の実質的な合作
・多角的な市場合作
・グリーン・デジタル・AI分野協力

また、王文涛氏は、国内消費の拡大は、次の3点が焦点となるとした。
1.サービス分野の消費拡大
・対外開放、対内開放を堅持しつつ、参入緩和と業態融合を推進
・サービス消費の“1+N”政策を健全なものとし、既に打ち出した38の政策実施
・新たな消費の伸びしろ(旅行、スポーツイベントなど)の育成
2.商品消費の拡大・アップグレード
・消費者にとって直接恩恵が得られるような政策を強化
・大口の耐久消費財(自動車、家電など)の消費を促進
・グレードアップした商品の育成、グリーンやAI等潜在的な消費ニーズを掘り起こす
・特色商品の消費サポート。“国潮”商品や高級輸入品促進。「AI+消費」で新需要を創出
3.消費シナリオのイノベーション
・新しい消費形態やモデルに対応する仕組みを整備し、50都市でパイロット事業を展開
・国際消費センターや統合型産業を育成し、多様化した消費シナリオを拡大

記事原文:扩大高水平对外开放 大力提振消费(权威访谈·学习贯彻党的二十届四中全会精神)——访商务部党组书记、部长王文涛https://www.mofcom.gov.cn/syxwfb/art/2025/art_f65d604651fd43b8853aa27090a28d2b.html