今回は、「コチ コンサルティングと日本商工会議所の共催セミナー」 と 「第41回拡大版中国ビジネス実務セミナー」 および 「懇親会」 の参加レポートをお送りします。
また、3月24日に 「中国現法経営特別講座」 の講師を担当しましたので、若干の所感も記載させて頂きました。
1.コチ コンサルティングと日本商工会議所の共催セミナー
2026年2月3日、 コチ コンサルティングと日本商工会議所共催セミナー 『~地政学的課題のなかでの中国事業~ 中国企業、中国市場との新たなかかわり方 競合?協働?現状維持?』 に参加しました。
私は会場での参加だったのですが、テーマがテーマだけに会場参加110名、オンライン参加1,300名と大変盛況でした。
第一部は、コチ コンサルティングの畑様から在中国日系企業の現状と課題というテーマで、コスト競争力や意思決定の速さに優位性を持つ中国企業と競合状態となっている在中国日系企業の現状に関して報告がありました。
第二部では、基調講演としてパナソニックホールディングスの副社長で中国・北東アジア総代表、中国日本商会会長でもある本間様から、中国の事業環境やパナソニックの中国事業におけるこれまでの取り組みなどに関してご説明頂きました。
中国の事業環境に関して、中国は単なる巨大市場というだけでなく 「イノベーション大国」 「エンジニアリング大国」 へと進化しており、 「China Cost、China Speed、China Style」 を徹底する必要がある点を強調されておられました。
特に 「中国で戦えなければ、世界で戦えない」 というお話が強く印象に残りました。
第三部のパネルディスカッションでは、パネリストとしてパナソニックホールディングスの本間様、日産(上海)汽車設計有限公司 設計総監の田子様、コチ コンサルティング法人代表の中内様、コチ コンサルティング 執行副総経理 顧様、ファシリテーターとしてコチ コンサルティングの畑様が参加され、中国地場企業の強み、在中国日本企業の課題、日本企業に優秀な人材を取り込むための施策、日本企業の課題解決のピントなどについてディスカッションが行われました。
日産の田子様も基調講演で本間様からお話のあった 「China Cost、China Speed、China Style」 という同じキーワードを強調されており、この点が中国事業にとって如何に重要かということを再認識することとなりました。
2.第41回拡大版中国ビジネス実務セミナーと懇親会
3月5日、当機構が移転したばかりの機械振興会館で開催された 「第41回拡大版中国ビジネス実務セミナー」 第3限 元駐中国大使の宮本雄二氏による 「生き残り戦略としての日中関係」 とその後の懇親会に参加しました。
宮本元大使の基調講演では、目まぐるしく変化する現在の国際情勢を17世紀からの歴史的視点に基づき解説頂きました。
また米国の相対的な国力低下と中国の台頭によって、米中の戦略的対峙が長期間続くとされた上で、日本のとるべき戦略や基本政策に関して大変示唆に富むお話を伺うことができました。
高市発言に関しては 「中国に対し、関係改善の意思を明確に伝えるべきである」 と熱のこもった口調でお話をされ、会場が熱気に包まれる場面もありました。
オフライン参加ならではの、大変貴重な体験をさせて頂きました。
基調講演の後、懇親会が開催されましたが、桜美林大学 大学院長 雷教授、東洋学園大学 朱教授をはじめ今回の中国実務セミナー講師の方々も多数参加され、交流を深める有意義な場となりました。
また懇親会のなかばには、経済産業省 北東アジア課 高木課長のご挨拶がありましたが、「日中双方の課題解決に向け、協力できる環境を作っていきたい」 と前向きなお話を伺い、中国事業に携わる一人として大変心強く感じた次第です。
3.中国現法経営特別講座を終えて
3月24日、当機構が開催した中国現法経営特別講座1日目1限 「中国駐在時における留意点」 の講師を務めさせて頂きました。
42年間の銀行員生活の中で、ちょうど半分が中華圏での駐在だったのですが、1990年代後半からの中国高度経済成長を目の当たりにする機会に恵まれました。
またその間、中国企業に対する債権回収、日本企業の中国進出ラッシュと再編、中国企業の台頭など様々な場面に遭遇し、厳しい時期もありましたが、得るものも少なくなかったと感じています。
銀行に在籍していた頃から、折に触れ自身の経験や教訓を後輩へ伝えることはしていましたが、これまで資料などを作成するには至っていませんでした。
そんな中で、改めて自身の仕事を振り返り、形に残るものとして纏めることができたのは、今回講師という貴重な機会を頂戴したお陰と感謝しています。
中国をはじめアジアの新興国は、変化が激しく過去の経験やノウハウがそのまま通用するわけではありませんが、いま表れている事象は過去の積み重ねであり、過去を知ることは今をより深く理解する上でも、将来見通す上でも、非常に重要なことだと考えています。
今回Zoomでお話させて頂いたこともあり、参加された皆様にどこまで満足のいく内容だったか自信はないのですが、またこうした機会を頂けるようブラッシュアップとアップデートを続けていきたいと考えていますので、ご意見やご要望などがありましたら是非宜しくお願い申し上げます。
川端 良彦(2026年3月)
