(東海地域レポート)【第3回地域レポート】

1.中華人民共和国成立76周年・名古屋総領事館設立20周年祝賀会

 9月29日(月)、名古屋東急ホテルにて、「中華人民共和国成立76周年・名古屋総領事館設立20周年祝賀会」が行われ、政財界、在日華僑・華人、中国系機関から約500人が出席しました。今年は名古屋総領事館設立20周年のお祝いもあって昨年よりも出席者が多く、温かく友好的な雰囲気に包まれました。

楊嫻中国駐名古屋総領事は挨拶の中で、
・今年は「第14次五か年計画」の最終年であり、この5年間で中国の経済社会発展は歴史的な成果
 を上げ、歴史的な変革を実現した。

・ 習近平国家主席は、9月1日の「上海協力機構プラス」会議で初めて「グローバル・ガバナン
 ス・イニシアティブ」を打ち出し、手を携えて人類運命共同体へと邁進していくことを表明した。

・ 北京で中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年記念イベントを盛大に開催
 し、平和的発展の道を歩む確固たる決意と、世界平和の安寧を維持する強力な能力を示した。

・ 来年は「第15次五か年計画」のスタート年となり、新たな道のりで、中国はゆるぎなく高水準
 の対外開放を拡大し続け、超大規模市場のボーナスを継続的に解き放ち、質の高い発展による
 「確実性」をもって外部環境の「不確実性」に対応し、世界経済に「安定の錨」を提供できるよう努力する。

・ 今年は中国駐名古屋総領事館設立20周年。20年間、中国と中部地域は経済貿易、科学技術、文
 化、教育など各分野において実務協力を深化させ、豊かな成果を収めた。中部地域はすでに中国
 と40組以上の姉妹都市を結び、約3,000社の日本企業が中国に進出していると同時に、多くの中
 国企業は中部地域で事業展開を加速している

・ 愛知・名古屋は、中国杭州からバトンを引き継ぎ、来年は第20回アジア競技大会を盛大に開催
 する。総領事館は中部各界とともにアジア大会を契機に、平和友好の初心を堅く守り、
 協力ウィンウィンの信念を固め、各分野での交流をさらに深化させ、民心の通じ合いを増進し、
 中日関係の健全かつ安定的な発展を推進していく。

ことなどを示されました。

2.東海日中関係学会 2025年度 秋季公開研究会

 9月27日(土)、中統奨学館ビルにて、「東海日中関係学会 2025年度 秋季公開研究会」が会場、オンラインのハイブリッドで開催、参加しました。

 「ウルムチ、カシュガル視察報告」では、中部メディア・学術訪中団が、7月下旬に新疆ウイグル自治区を視察した内容が紹介され、新疆が将来、一帯一路政策におけるアジアの結節点として重要性を増すこと、また習近平指導部が重視する「周辺外交」の西方拠点の役割を深めていることなどが報告されました。

 その他、「一帯一路構想の進化とアジアの発展」、「中国は戦後80年をどう見るか」について報告がありました。実際に現地で自分の目で見て、感じることの重要性をあらためて認識できました。

〈川村範行・東海日中関係学会会長(名古屋外国語大学名誉教授)〉

以上

内山仁宏(2025年9月)