会員ネット内の法律・税務相談室より、皆様のお役にたつと思われる事項を抜粋して紹介させて頂きます。
なお、当機構会員の方でまだ会員ネットにご登録されていないかたがいらっしゃいましたら(ご登録は無料です)、ぜひともご登録いただき、どんどんご質問をお寄せ下さいますようお願い致します。
トップページからユーザー登録を行った上でログインしてください。
※通知した企業別ID、パスワードではログインできません。
質問1.レンタル業会社の設立
リース会社の設立については現状合弁のみで、外国投資者の要件として総資産が4億米ドルあることと、5年以上の業歴が必要とされており、また登録資本金についてもファイナンスリースを行う場合2000万米ドル、その他リースの場合で500万米ドル必要とされております。では、レンタル業についてはどのような取扱になるのでしょうか?
仮に小規模なレンタル業を行うと考えた場合でもその他リースという扱いで前述の要件を要求されるのでしょうか?
回答1.
レンタル業を行う場合、ご質問にあるような外国投資者の要件が規定されている『外国投資家投資リース会社審査認可管理暫定施行弁法』(対外貿易経済合作部令2001年第3号同年9月1日施行)(以下《弁法》という)の、「その他リース会社」の条件が当てはまるものと考えます。
本件に関しては、WTOの加盟文書の付属書9:『サービスにおける特定の約束に係る表』に「レンタル及びリースサービス」として、「合弁企業形態のみ認める。中国の加入後1年以内に、外資過半所有を認める。中国の加入後3年以内に、全額外資所有の子会社を認める。レンタル及びリースサービスについて、サービス提供者は、全世界での資産が500万米ドルを有するものとする。」と記載されております。
確かに、WTOの約束では、上記の通りレンタルについては全世界での資産が500万ドル以上とされていますが、他には外資比率以外約束されていませんので、上記《弁法》で資本金要件を定めても違反というわけではありません。但し、この《弁法》は年内の独資解禁に向けて改正中といわれており、それに伴って資本金要件も緩和される可能性があるかも知れません。
質問2.分公司開設について
弊社は広東省登録の会社ですが、現在、福建省に分公司の設立を検討しています。また本年、既に江蘇省に分公司を一つ設立しております。
分公司は企業毎に(業種、資本額、営業額によって)設立出来る数に限りがあるのでしょうか?また一年以内に二つ以上設立する事は特に規制に引っ掛かるような事はございませんでしょうか?
また、関連規定の紹介や注意事項等、その他何でもアドバイス頂ければ大変ありがたく存じます。
回答2.
ご質問の@分公司は企業毎に(業種、資本額、営業額によって)設立出来る数に限りがあるか、A一年以内に二つ以上設立する事は特に規制に引っ掛かるような事があるか、についてですが、@については設立数を制限する規定はなく、Aについても、一年以内に二つ以上設立することなどを特に規制する規定は無いと考えます。
関連規定については、
「企業法人登記管理条例施行細則」(2000年12月1日国家工商行政管理局令96号により改正)
「中華人民共和国会社登記管理条例」(1994年6月24日国務院令第156号公布、7月1日施行)
「外国投資家投資企業の分支機構に適用する所得税の税率問題に関する国家税務総局の通知」(1997年4月9日 国税発[1997]49号)
「中華人民共和国増値税暫行条例実施細則」(1993年12月25日[93)財法字38号)
「中華人民共和国営業税暫行条例」(1993年12月13日国務院令第136号)
などがあります。
分支機構の特徴としては、営業活動に従事できますが、独立の法人格を有していないので、非独立採算を実行しなければなりません。従って、分支機構の経営所得については、その本店が所得税を集計納税しなければならないといったようなことが挙げられます。
質問3.自動車部品製造業に係る合弁、技術提携について
1.日本の自動車部品製造会社が、中国で合弁または独資会社を設立する場合の関連法令、およびその内容を教えてください。また、設立にあたっての規制及び条件をかいつまんで教えてください(最低登録資本金など)。
2.自動車部品製造会社が、中国企業と技術提携を行う場合の関連法令及びその内容を教えてください。また、技術提携時の一般的な留意事項を教えてください(契約締結時の注意事項、ロイヤルティの送金規制など)。
回答3.
まず、自動車部品製造会社の設立に係わる主な規定として、以下の法規が挙げられると考えます。
『外商投資方向指導規定』および『外商投資産業指導目録』
『自動車産業発展政策』
『中外合弁経営企業法』およびその実施細則
『外資企業法』およびその実施細則(いずれもデータライブラリーにあります)
まず、外国企業が自動車部品製造会社を設立する場合、予定する製造品目が『外商投資産業指導目録』に従って、奨励類、許可類、制限類または禁止類のどれに該当するかを確認する必要があります。これにより、会社が設立しやすいかどうかの目処がついたり、輸入設備の免税枠が確保できるかどうかの目安になったりします。
次に、最近公布された『自動車産業発展政策』では、新規プロジェクトへの参入条件を定めているため、これも参照する必要があります。この『自動車産業発展政策』第41条において、自動車部品生産への投資は、届出制を採用すると定められています。
更に、第42条では、届出先を規定しています。しかしながら、届出に必要な書類については特に定めておりません。おそらくは、フィジビリティースタディー報告書などが含まれるのはないかと推察します。
また、『自動車産業発展政策』においては、自動車部品製造の合弁または独資企業の設立要件(最低登録資本金、出資比率制限、出資者の資格要件)を具体的に定めてはいないようです。
次に、合弁会社または独資企業の設立に係わる法規ですが、『中外合資経営企業法』、『外資企業法』およびこれらの法律の実施細則があります。内容は多岐にわたり、分量も多いため、ネットでの紹介は割愛させて頂きます。とりあえず、これらの規定を読み込まれては如何でしょうか。
技術援助契約の締結については、『技術輸出入管理条例』(データライブラリーにあります)に基本的なことを定めているとご理解下さい。以下に主なポイントを説明致します;
(1)この条例第5条では、「国は技術の自由な輸出入を許可する。但し、法律・行政法規に別に規定がある場合を除く」と規定し、国が禁止するもの、制限するものを除いて、技術の輸出入を自由と定めています。
更に、「自由輸入(輸出)に属する技術は、契約登記管理を実行する。自由輸入(輸出)に属する技術の輸入(輸出)は、契約が法により成立したときから効力を生じ、登記をもって契約発効の条件としない」(第17条、39条)と定め、自由輸入に属する技術に関する技術導入契約は、双方の当事者の署名により発行し、締結済みの技術導入契約は登記を要求しています。
登記の際は、申請書、契約書副本、契約当事者の法的地位を証明する文書を対外経済貿易部門(対外貿易経済合作部か地方対外経済貿易委員会など)に提出すると、3日以内に「技術輸入(または輸出)登記証」を交付するとし、それをもって外貨管理局、銀行、税務局、税関で手続きすると定めています。
(2)契約の有効期間を制限する条項はなく(以前は10年)、一方、契約期間満了後の輸入技術の取扱については、「技術輸入契約期間満了後は、技術供与者と受入者は公平・合理の原則に従い、技術の継続使用について協議を行うことができる」(第28条)と定めています。
(3)技術提供者側の義務として、「技術輸入契約の供与者は、提供する技術が完全で、瑕疵がなく、有効で、約定の技術目標に到達できることを保証しなければならない」(第25条)ことを要求しており、実務上、技術導入契約において目標と到達条件を具体的に規定することが必要になります。
(4)第三者からの権利侵害告訴に対する技術提供者の義務について、技術提供者は「技術輸入契約の供与者は、自らが提供する技術の合法的所有者であることを保証し、またはその技術の譲渡もしくは許諾の権利を有することを保証しなければならない。技術輸入契約の受入者が契約に定める供与者の提供した技術を使用し、第三者に権利侵害で告訴されたときは、受入者はただちに提供者に通知しなければならない。供与者は通知を受け取った後、受入者に対する妨害を排除するのに協力しなければならない。技術輸入契約の受入者が契約に定める供与者の提供した技術を使用し、他人の合法的権益を侵害したときは、提供者が責任を負う。」と定めているため(第24条)、技術導入契約への反映が必要です。
(5)技術導入契約において、以下の制限的条項を反映することを禁止しています。
(A)受入者に技術輸入に不可欠ではない付帯条件の受入を要求すること。不必要な技術、原材料、製品、設備またはサービスの購入を含む
(B)受入者に特許権有効期間満了後または特許権が無効と宣告された技術に対して、使用料を支払わせ、または関連の義務を負うことを要求すること
(C)受入者に供与者が提供した技術の改良または受入者の改良技術の使用を制限すること
(D)受入者に提供者が提供した技術と類似する技術またはそれと競合する技術をその他のソースから取得することを制限すること
(E)受入者に原材料、部品、製品または設備を購入するルートもしくはソースを不合理に制限すること
(F)受入者に製品の生産数量、品種または販売価格を不合理に制限すること
(G)受入者に輸入した技術を利用して生産した製品の輸出ルートを不合理に制限すること。
上記以外にも、技術導入契約の運営上の注意点に関して法律・税務相談室において多くの質問が寄せられていますので、そちらもご参考として下さい。
質問4.運送業法(中国国内運送)について
国国内の輸送について教えて下さい。
例えば大連で作った商品を上海のお得意先に配送する場合、ちょっと信じがたいのですが、単純に大連の運送業者に頼んでも、そのまま上海まで配送出来ないと聞いております。理由は、運送業者にはそれぞれ配送サービスが可能な地域が制限されているとのことです。
中国の運送業法的なものの詳細を知るには、何を調べたら良いか教えて下さい。出来れば、どの法令を参考にしたら良いか併せご教示頂ければ幸甚です。中国の場合は例外的なケースが多く、書類で確認出来ればと思いますので。
回答4.
本件は、道路輸送(中国では公路)のライセンスの問題だと思われます。交通部による全国輸送可能なライセンスを保有していれば「大連→上海」の輸送は可能です。実際に「大連→上海」のトラック輸送を行っている日系外商投資企業もあるようです。
法令としては、「外商投資道路運輸業管理規定」(2001年11月20日公布施行)や、「道路運輸投資分野の更なる対外開放に関する通知(2002年11月28日)といったものがあります。
中国では、大手の幹線輸送業者が少なく、トラック数台(中には1台のみ)で運用している会社が数多くあるのは事実です。この種の業者は、特定の仕向地のみで運行しているケースが多く、今回のような問題になる場合が往々にしてあると聞いています。但し、数は多くはないものの、日本のような大手の運送会社も存在しているようです。
尚、会員の方から2ヶ月程前に北京の交通部/公路司にヒアリングしたところでは、「危険物等の特殊貨物を運ぶ場合を除き、その運送会社が登記されている場所の主管部門発行の『道路運輸経営許可証』を取得していれば中国大陸内の道路輸送は可能。」但し、「地方により違法ではあるが独自の運用がなされていることはないか?」との問については明確な返答はなかったとの情報も寄せられております。
質問5.中国での展示会
香港の企業が中国内で商品の展示会を行うことは可能でしょうか。
可能な場合、展示場の賃貸契約は香港の会社と家主の間で契約しますか?また展示会で展示するものは税関に対しどのような手続を行うのでしょうか?
回答5.
ご質問は、香港の企業(外国企業)が中国国内にて展示会を主催することが可能かと理解し、下記の通りコメント致します。
『関于対在我国境内挙弁対外経済技術展覧会加強管理的通知』(国務院[1997]25号1997年7月31日公布施行)では、対外経済技術展覧会(国際展示会、対外経済貿易商談会、輸出商品交易会、国外民用経済技術来華展覧会等を含む)を主催もしくは受入する単位は、外経貿主管部門認可の主催もしくは受入資格が必須であり、外国の機構が主催する場合は、当該資格を持った中国側との共同もしくは委託の形で行うことと規定しています。また、この他に業種毎の個別規定もみられ、各々の関連規定を参照する必要があります。いずれにしても現地の商務部門等の主管部門に主催単位が申請する必要があると思われます。
しかしながら、一般的には、既に中国側に展示会主催者が存在し、参加者としてブースを借り受け、出展するケースが多いようです。
次に展示場の賃貸契約ですが、主催者として展示会を開催するのであれば、展示場の所有者と賃貸契約を結ぶことになり、単に参加者として展示会に参加するのであれば、借り受けるブースについて主催者と賃貸契約を結ぶことが一般的と思われます。
最後に展示会用展示品の輸出入に対する税関の手続については、『税関対輸入展覧品監管弁法』(税関総署[1997]115号1975年11月3日公布 1997年3年12日改正公布 1997年4月1日施行)に記載があります。以下に簡単に概要を記載致します。
(1)展覧品は税関が同意した暫時輸入貨物に属し、輸入許可証、輸入関税及びその他税金は免除。但し、輸入制限品については関連規定に従い、検査検疫手続又は認可手続をとらねばならない。輸入展覧品は税関監督管理。(第3条、第9条)
(2)展覧会の受入単位は関連批准文書の写しを展示地にある税関に送付し、かつ届出手続を行わなければならない。(第4条)
(3)展覧品は入境から6ヶ月以内に出国させねばならないが、税関の認可を経て、最長6ヶ月延長することができる。(第6条)
(4)展覧品入境時には、展覧会主催単位、参加者或いは代理人は、税関へ税金に相当する保証金もしくは銀行等の保証状、その他税関が認可する方式によって担保を提供する必要がある。(第7条)
(5)展覧会期間中に展示又は使用する印刷品、音響設備及びその他税関が審査の必要と認める物品は、税関の審査同意を経れば、展示又は使用することができる。(第11条)
(6)展示期間中に販売する記念品(中国語:小売品)は、主催単位或いはその代理人が税関へ商務部門の批准文書を提出して、検査を受け、税関へ輸入関税とその他税金を納付しなければならない。(第15条)
ここでは、上記(6)にあるように、ノベルティのような記念品については具体的に規定しているものの、展示品の販売については規定されていません。しかしながら、『関于対在境内挙弁対外経済展覧会管理暫行弁法』(対外経済貿易合作部 1998年10月1日施行)第20条では「対外経済技術展覧会の国外展覧品は勝手に販売することができない。販売することが確定している時には、事前に外経貿部に報告し、税関はその批准文書により規定に照らし手続を行う。」と規定しており、条件付ではありますが、販売を認めています。その後の法規については確認できませんでしたが、実際に前述のような手続を行っているかどうかはわかりません。
またこの展示品販売について『外国企業が中国へ来て展覧会に参加した後に展覧品を販売した場合における関連税務処理問題に関する国家税務総局の回答』(1999年4月26日)では、外国企業が販売に際して納付する増値税及び企業所得税の取扱について規定しています。増値税は小規模納税者に適用される6%の徴収率に従い徴収され、企業所得税については、少量の販売であれば免除されるが、これ以外であれば徴収されます。納税すべき所得額を正確に計算することができない場合には、商品販売収入の10%を下回らない利益率により所得額を査定し、企業所得税を計算し、納税することになります。
以下詳細については原文にてご確認下さい。当機構にてご提供可能ですので、ご希望の際にはご連絡下さい。また、上記の展示品貨物の取扱については『税関法』(全人代 2000年7月8日改正公布、2001年1月1日施行)第31条・第59条、及び『輸出入関税条例』(国務院 第392号 2003年11月23日公布、2004年1月1日施行)第42条にも同様の規定がなされていますので、あわせてご参照下さい。
また余談ですが、上記(4)における保証金等については、展示予定の展示品が関税率の高い商品や高価格商品となると、関税免除のための保証金が高額となり、短期ではありますが、外国企業にとって多額の資金負担を迫られることになります。仮に高額な商品を展示するのであれば、展示場所の管轄税関に、事前に展示品リストを提出し、この保証金の軽減等、手続について相談されてはどうでしょうか。
いずれにしても、諸所の手続については事前に管轄税関に確認されることをお勧め致します。
|