会員ネット内の法律・税務相談室より、皆様のお役にたつと思われる事項を抜粋して紹介させて頂きます。今回は、設備免税に関するご相談について取り上げました。
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質問1 保税区商社のコミッション取引について
保税区商社が中国内で販売代理を行い、販売代理のコミッションを売主より受領する取引を行うことは現地規制上問題ないでしょうか。
中国内仕入、販売については未だ根拠法はないものの、一般には交易市場を通じて行われているとの説明を貴機構資料で拝見しております。
販売代理行為についても同じ解釈と考えられるのでしょうか。
また商品が保税扱いか否か、販売先が貿易権を有しているか否かにより相違があるのであれば併せてご教示賜りますようお願いします。
回答1
保税区発展公司の担当者及び現地の貿易会社の方に本件について確認したところ、国内企業同士の人民元取引の仲介を行い、販売代理によりコミッションを人民元で取るという取引は実際に行われているようです。ただし、国内企業の取引仲介を保税区貿易企業が行うことの法的な裏付けについては、弁護士に確認したところ、国内取引の仲介業務については、直接売買にせよ、コミッション取引にせよ、保税区貿易企業の営業範囲外と考えられるので、法的には極めてグレーな取引といわざるを得ないようです。実際にこのような取引が行われていることは事実ですが、先日上海の保税区貿易会社の方から、万が一売掛金が回収できなくなった時、法的に争うのが難しいと考えられるため、国内取引仲介は全て現金取引にしているという話を聞きました。実際に取引される場合は、十分留意が必要だと思われます。
質問2 保税区に位置する外商投資企業の合併について
保税区での外商投資企業の合併について特に保税区内だからといって、合併手続が異なるということはないと聞いておりますが、保税区内と保税区外の企業同志の合併についても、投資機構会員ネット・データベース内にある「合併及び分割の手続」が根拠規定となるでしょうか。
また、免許関係ですが、例えば同じ免許を有しているA社と有していないB社が合併する際、免許所有のA社を存続会社にすれば問題ないかどうか、また両社がそれぞれ異なる省に位置する場合はどうなるのか、最後に、A免許を有しているX社とB免許を有しているY社が合併する場合、A免許とB免許の両方をもつ新会社になるかどうか、以上併せて再度ご指導いただけると幸甚です。
回答2
弁護士に確認したところ、保税区外企業と保税区内企業の合併は法的に可能で、実例もあるとの回答をいただきました。この場合もやはり根拠法規は、「外商投資企業の合併と分割に関する規定」(2001年11月22日公布、実施)となります。ただし、営業範囲については、どちらが存続会社になるにせよ、保税区では保税区の規定、一般地域であれば一般地域に認められる範囲内でしか認められません。また、合併後の存続会社が保税区内会社となる場合は、保税区外に連絡事務所を持つことができますが、保税区外の会社が存続会社となる場合は保税区内に連絡事務所を持つことはできないそうです。この点留意が必要かと思われます。
質問3 中国国内向け販売について
現在、中国地場企業に対して弊社の商品を委託生産させております。
原材料等は全て現地調達で、一部の商品を日本で引取っております。
今回この商品をその生産地場企業を通じ一部中国国内向けに販売させようと考えております。
1.この際、弊社或いは地場企業は何らかの手続きを踏む必要があるのでしょうか? また、その手続きは難しいものでしょうか?
2. 現在中国で商標登録申請を行っておりますが、商標登録の手続きが終了する前に、上記国内販売を行うことについて、問題はありますでしょうか?(商標登録終了しなくとも販売は可能ですか?)
3. その商標登録は「手続完了迄に少なくとも3ヶ月、長くて1年必要」と商標登録申請を行う事務所から言われております。
これは事実でしょうか?また、1年かかったとしてその効力は申請日に遡って発生するなどの保護措置はあるのでしょうか?
回答3
弁護士にヒアリングし、以下の見解を受けました。
1. 地場企業が現地で自らの名義で販売するのは問題ありませんが、ご質問の趣旨はそのような、当たり前のものではないと理解しております。 第一に、想定されているケースが、御社が商流に入るものである:すなわち(商流)地場企業→御社→客先、(物流)地場企業→客先、というものであるならば、克服しがたい困難があるのではないかと思います。すなわち、御社は中国に販売拠点を有しているわけではありませんので、中国国内の商流に入ることは認められず、客先から御社への代金決済も送金することができないのではないかと思われるからです。
第二に、想定されているケースが、御社が商流に入るものではなく、地場企業→客先という商物流の形態をとりつつ、御社のブランドを付して販売するというものであれば、御社は地場企業との間で商標ライセンス契約を締結し、それに基づくロイヤルティの形式で回収を受けることとなります。商標ライセンス契約は商標局に届出をしなければ外貨送金の根拠となりえませんが、当該届出自体は認可とは異なり、一定の形式要件さえ満たしていれば問題は大きくないものと考えます。
2.商標登録をすることと販売を行うこととの間には関連性はございません。したがって、商標登録前に販売を行うことに問題はありません。また、商標登録を行った後に、上記のように商標ライセンス契約を締結してそれを届け出ることが必要とされます。
3.期間の点については実務の実態を反映しているものと思います。実際に1年以上かかるケースにも遭遇したこともあります。従って、現地事務所の説明は問題なしと考えます。
商標権の効力ですが、中国は登録主義を採用しており、登録して初めて商標権が認められることから、遡及することはありません。ただし、同時に先願主義が採られておりますので、先に商標登録申請を行った者は後に申請を行った者に対して優先権を主張することができるという意味での保護を与えられることとなっています。かかる法制は日本と異なるところはありません。
以 上
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