投資機構会員ネット・法律税務相談室より(第12回)

 会員ネット内の法律・税務相談室より、皆様のお役にたつと思われる事項を抜粋して紹介させて頂きます。今回は、設備免税に関するご相談について取り上げました。
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質問1 設備免税ライセンスについて (2002年7月31日)
 外商投資企業(生産型)が取得する生産設備免税ライセンスについて下記の点をお教え願います。

(1)金型は課税といわれていますが、一部メーカーに確認すると、「TEST-RUN用、又はある程度の金額内であれば、免税を受けた生産設備本体機器と一緒に船積みされてくれば免税が認められると聞いている」と言われるところがあります。この金型の減免税処理に関して中国当局の規定はあるのでしょうか。
(2)設備免税ライセンスの有効期間の規定はどうなっているのでしょうか。


回答1
(1) 金型が輸入設備免税の対象になるかとのご質問ですが、規定上は免税になりません。税関の免税規定(「国務院の輸入設備税収政策調整に関する通知の貫徹に関する緊急通知」97年12月31日付)では、免税対象の設備に付帯するパーツについて、「合理的数量の」、「設備とともに輸入する一部のプラスチック、ゴム、セラミックのパーツ及び石化プロジェクトで使用する管材等」としています。ご指摘の、「ある程度の金額内であれば」うんぬんは、「合理的数量」の規定を誤解したものと思います。また、TEST-RUN用なら免税というのは、加工貿易で外国側(委託側)が無償で金型を提供する場合、半年間に限って免税を認めるという規定(「加工貿易設備輸入の関連問題に関する通知」対外貿易経済合作部・税関総署98年7月1日付)のことを指しているのかもしれません。

(2) 設備免税の有効期間ですが、外国側出資者が設備を現物出資する場合は、出資期限に関する規定が適用されますが、当初認可を受けた総投資額の範囲内で輸入する場合、有効期間についての規定はないと思います。ただし、政府部内では、本来プロジェクトの建設期間内に限定すべきで、一部の地方で期限を設けていることは正しい、とする意見があります。2002年7月に上海で第11回日系企業投資経験交流会を開催した際、国家経済貿易委員会の処長が質問者3の質問に対し、上記の趣旨を説明しています(本交流会議事録は、データライブラリーにアップしました。質疑応答の質問者3をご覧ください)。


問2 中古設備の輸入手続きについて(2002年10月1日)
 中国で工場を建設するにあたり、現在日本で使用している設備(つまり中古設備)を中国に持ち込む案件がありますが、中国での輸入手続についてご教示下さい。

(1) 「機電製品輸入管理弁法 第五章 第二十二条」に「国の安全、環境保護、人類の健康に関係する中古機電製品及び大型中古プラント設備について・・・(以下略)」という記載がありますが、対象品目を規定した目録のようなものはあるのでしょうか。
(2) 上記同条中の「輸出国で輸送前に事前検査、荷揚げ立会いなどを・・・(以下略)」とありますが、具体的な検査の方法(中国の検査局が日本まで来て行うのか)、荷揚げ立会いは誰が行うのか、等を規定した通知のようなものはあるのでしょうか。
(3) 生産設備を輸入する際には、必要に応じて「輸入割当許可証」或いは「自動輸入許可証」を取得する必要があると理解しておりますが、これらの許可取得に際して、新品設備と中古設備の場合に違いはあるのでしょうか。


回答2
 ご質問に対する回答ですが、事務局が調べた限りでは以下の通りになります。
(1)対象品目の目録について
 機電製品輸入管理弁法第22条でいう、「国の安全、環境保護、人類の健康に関係する中古機電製品」については、対外貿易経済合作部が98年11月1日に施行した「中古機電製品輸入管理に関する補充通知」の中で重点中古機電製品と位置付けられ、同通知に目録も掲載されています。当機構データライブラリーにもアップしてありますので、そちらをご覧下さい。また弁法22条で挙げられている「大型中古プラント設備」については、いろいろと調べましたが目録はないようです。この点、実は規定が存在するのか、あるいは内規等で運用されているのか事務局で再度調べますので、今しばらくお時間をいただきたく存じます。
(2)検査方法の規定
具体的に検査方法を記した規定はありませんでした。こちらも再度事務局で調べるようにします。
(3)許可証取得について
許可証取得にあたって新品設備と中古設備に違いはありません。

回答2補足(香港在住コンサルタントよりのコメント):
(2)上記同条中の「輸出国で輸送前に事前検査、荷揚げ立会いなどを・・・(以下略)」とありますが、具体的な検査の方法(中国の検査局が日本まで来て行うのか)という内容について具体例をご紹介します。深センでは、2002年11月に深センの商検局の人間が輸出国である日本に行って設備の確認を行うという案件があります。これは、機械設備メーカーが販売している汎用設備ではなく、進出企業が独自で製造した設備である為、一般に輸入される設備でないためです。
 汎用の設備であれば、カタログ・仕様書・原産地証明から設備の判断がつくのですが、今回の様に特殊なケースですと上記の様に輸出国に検査に行く事がある様です。ただし、汎用設備の場合は、ほとんど輸入時の検査のみです。検査の内容については、ほとんどが書類審査です。


問3 免税で輸入した設備の国内販売について(2002年10月17日)
【背景】
上海に所在する日系独資企業(A社)が、自社設備として免税で輸入した設備を、上海の他の外資系企業(B社)に売却したいと考えています。
【質問】
(1) A社が輸入時に遡及して関税及び増値税を支払えば、A社は直接B社へ設備売却できま
すか。
(2)(1)がダメな場合、当該設備を一旦日本の親会社に売却し、親会社から再度B社へ輸出す
るのが妥当かと考えますが、この場合、設備を上海から移動させず書類のみで取引を成
立させる事は可能でしょうか。
(3)保税区に一旦出してから再度上海市内に搬入する方法はどうでしょうか。
(4)これらの方法以外に適切な方法があればご教示ください。

回答3
 免税で設備を輸入したとのことですが、輸入後5年を経過していない場合は、原認可機関から転売の許可を受け、その後、税関に関税・増値税を支払えば、転売することが可能です。なお、その場合の課税対象額は減価償却後の簿価になります。
 5年以上経過したものについては、原認可機関の許可なく、また税関への納税の必要もなく、販売することができます。
 以上は、「外商投資企業の輸出入貨物に対する監督管理及び徴免税弁法」(税関総署92年9月1日施行)の規定です。

以上