I.「日中投資促進機構第15回総会」開催報告

(1) はじめに

 6月15日(火)、ホテルニューオータニにて、当機構の第15回総会並びに懇親会を開催致しました。総会には118名の会員(本人及び代理人)が出席し、豊田章一郎会長の挨拶、経済産業省桑原大臣官房審議官の来賓挨拶に続き、嶋原事務局長から、平成15年度事業報告・決算報告、平成16年度事業計画・収支予算について報告を行い、役員の選任・再任並びに顧問の再任を含め、すべての議案が満場一致で議決されました。
 その後、事務局より最近のトピックスとして、2003年及び2004年1月〜4月の対中投資・貿易の推移−経済過熱と中国政府の対応、外商投資商業分野管理弁法、自動車産業政策につきご報告を行いました。
 また、ご発言の場では、清川副会長((株)東芝)と塚本理事(東海リース(株))より、中国事業のご経験を踏まえ、当機構に対する貴重なご提言とご要望を頂戴致しました。
 総会後に開かれた懇親会では、豊田会長の挨拶に続き、中華人民共和国駐日本国特命全権大使武大偉閣下にご挨拶いただき、西村副会長の乾杯のご発声により、和やかな雰囲気の中で進行致しました。
 武大偉大使、呂淑雲公使参事官をはじめとする中国大使館の方々や来賓、会員企業の方々に多数ご出席いただき、総勢約130名の盛大な懇親会となりました。
 以下、総会および懇親会の詳細につきご報告させていただきます。

(2)豊田章一郎会長開会挨拶

 本日は皆様、ご多忙のなか、日中投資促進機構の第15回総会にご出席を賜り、誠にありがとうございます。ご臨席の会員の皆様方および関係者の皆様方の日頃のご支援、ご協力に対して、この場をお借り致しまして厚くお礼申し上げます。また、本日は、経済産業省から桑原大臣官房審議官にもご臨席を賜り、厚くお礼申し上げます。
 さて、皆様ご存知の通り、昨年の上半期、中国はSARSの猛威に遭い、一時は急進しつつある中国の経済成長にブレーキがかかるのではないかと懸念されていました。しかしながら、昨年の中国のGDP成長率は、目標を遥かに上回る9.1%に達し、1996年以来の高い成長ぶりを示しております。また、今年の第1四半期でも、その勢いは衰えるどころか、9.8%という驚異的な伸びを示しております。この経済成長率のデータから見て、中国経済は過熱していると警鐘を鳴らす専門家もいます。これは実態面からも裏付けられているようでございまして、皆様ご存知の通り不動産や原材料の高騰という深刻な状況が差し迫っているとの報道も多く見受けられるようになりました。
 このような過熱状況に対して、中国政府はいち早く状況を把握して、金融の引き締めや無謀な投資を奨励する地方政府への監督強化に努めており、融資の伸び率も鈍化するなど、その効果は少なからず出ているとの情報もございます。我々、投資促進機構としましても、過熱する中国経済のみならず、このような中国政府の投資抑制動向にも注目してゆき、皆様の対中事業の展開において有益な情報を提供してゆく必要があると感じております。
一方、制度面に目を向けますと、中国の対外開放政策に基づき、外資開放を促進する重要な法律や政策が、特に本年に入って次々に制定されております。最近では、中国がWTOに加盟した後、外国企業から長らく待ち望まれていた卸売・小売の対外開放について画期的な法律を発表致しました。しかしながら、この法律の詳細な内容や適用において、まだ不明な点が多いようで、投資促進機構としても実務運用面について中日投資促進委員会に対して課題提起し、明快な説明を頂くような活動が必要と認識しております。
 このように激しく変化する中国の実態および制度を的確に追っていくには、何はともあれ投資促進機構のカウンターパートである中日投資促進委員会とのより密接なコミュニケーションが必要であることを私はかねてから申し上げて参りました。
 先月、私は新しく商務部の部長に就任された、薄煕来部長と会談する機会がありました。会談では、薄部長は、これまでの投資促進機構の対中投資への貢献を高く評価するとともに、今後の投資促進機構の活動にも多いに期待する旨を述べておられました。今年の秋には合同会議を東京で開催する予定ですが、この席上におきまして、再度、薄部長と中国の投資環境における課題について直接意見交換をしたいと考えております。
このような直接のコミュニケーションを通じて、中日投資促進委員会との更に密接な関係を築き上げ、ひいては、これが皆様の中国事業に役立つ的確な情報の提供や、現地事業におけるトラブル解決の手助けになれば、幸いに存じます。
 本日は、後ほど事務局より今年度の活動計画について、ご報告申し上げますが、皆様からの忌憚のないご意見を賜れば幸いでございます。
最後になりますが、投資促進機構は、皆様のご意見を基に、志を高く掲げ、これまで以上に精進して参りますので、皆様の倍旧のご指導、ご鞭撻を賜りたくお願い致しまして、私の挨拶とさせて頂きます。
 本日は誠にありがとうございました。

(3)桑原哲経済産業省大臣官房審議官

 只今ご紹介頂きました経済産業省の桑原と申します。本日は日中投資促進機構の総会にあたりまして、一言ご挨拶をさせていただきます。
 日中投資促進機構は1990年3月に設立されて以来、今年で15年目になるわけでありますが、この間の日中経済関係には非常に大きな変化がございました。特に、中国がWTOに加盟して以降、中国の制度には様々な変化がありまして、日中投資促進機構ではこうした制度の適用、変更場面において会員に対して、これまできめ細かい対応をされてきたわけでございます。政府といたしましても、WTO加盟以降の政府間協議の中身は様変わりし、WTOで中国側がコミットした内容、その履行状況、さらにそれに関連した大きな改正などについての議論に終始してきたといっても過言ではないと思います。さきほど豊田会長からご紹介のありました関係法令の改正につきましても、日本政府が従来から要求していたものでございますので、それらの中身についてわれわれもきめ細かく検討していきたいと思います。
 但し、こうしたルールの改正、その施行の方針、またそれらの解釈基準について中央政府と議論することは大切ではございますが、率直に申し上げまして、経済産業省がこれまで中央政府とのルールに関する議論に多大な努力をしてきたわりには、その実施段階、特に現場レベルにおける実施に関するフォローが少し足りなかったのではないかと反省をしております。われわれが地方都市に参りまして、日系企業の皆さんにお話を伺うとルール適用の問題が非常に大きな問題であると言われます。経済産業省は、専ら商務部と議論しているわけでございますが、商務部所管の問題のみならず、税関、税務当局についてもルール運用に関する問題についても取り上げております。更に今後は地方政府、地方実施官庁との対話、議論にもう少し力を入れていく必要があるのではないかと考えております。実務面では日中投資促進機構は、われわれの先輩でございます。中央のみならず地方でも様々な会議を実施しており、個別の問題にあたってもその対処方法について様々なアドバイスをされてきております。日中投資促進機構の活動というものも参考させていただきまして、今後、われわれもルールの実施レベルについてもう少し力を入れたいと思います。
 日中投資促進機構が今後ともこれまで以上に活動を強化し、拡大されていくことを心から願っております。
 最後に、前商務部長、前中日投資促進委員会の会長であられた呂福源さんが先月ご逝去されました。呂福源前部長は、日中経済関係の発展のため、多大なご努力をされて参りました。皆さんの中にも前部長と直接お会いになられた方もおられると思います。ここに謹んで御冥福を祈りたいと存じます。どうもありがとうございました。

(4)嶋原事務局長報告

 ご臨席の皆様方並びに関係者の皆様方には、日頃当機構の活動にご支援、ご協力を賜りましてありがとうございます。この場をお借りいたしまして厚く御礼申し上げます。私からは1ページからの議案書に沿ってご説明申し上げます。
 尚、時間の関係上、「平成15年度事業実績報告」並びに「平成16年度事業計画(案)」につきましては、主要な活動のみご報告、ご説明させていただきます。

 当機構の事業活動は、主として三つの分野に亘っております。
 1番目は、「個別企業投資支援事業」 2番目は、「投資環境整備協力・交流事業」で、 3番目は、「調査・広報活動」であります。                     (以下略。全文は「投資機構ニュースNo.106」に掲載)




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