第13回日系企業投資経験交流会(大連) 中国側講演

商務部外国投資管理司司長  胡景岩 


 中国側の中日投資促進委員会を代表いたしまして本日の交流会の開催を心よりお歓び申し上げます。
投資経験交流会は今回で13回目の開催になりますが、大連での開催は初めてです。実は私と嶋原事務局長は大連で投資経験交流会を開催することを前々から計画しておりました。というのも、大連では日系企業の対中投資が一番多いからです。大連でこのような交流会を開催すれば話題も豊富でしょうし、皆様が我々政府と意見交換したい内容や、皆様の考え、存在している問題点も一番多いのではないかと思いました。
 大連市政府も今回の交流会開催をことのほか重視しています。そこで、今回の交流会には我々中央政府の関係部門だけでなく、皆様の質問に関連する大連市の各部門がすべて出席しています。ぜひとも忌憚のない意見を話し合っていただき、良い交流会にしたいと思っています。
 交流ということですので、まずわたしから我々の考え方、皆様が関心をお持ちの政策問題についてお話しいたします。

 第1に、我々は政策の安定性を維持します。この問題には皆様の関心が集中しています。外商誘致の優遇政策が撤廃されるのではという皆様のご心配ももっともなことです。しかし、ここで明確に申し上げますが、現段階において中国政府は外商投資導入に関する優遇政策を撤廃する案や措置を何ら持っていません。もちろん長い目で見た場合、中国の内資系企業と外資系企業に関する政策は徐々に近づくようになるでしょうが、これは長期的なプロセスです。
中国は現在発展途上国として外資導入に力を入れています。この外資導入が飽和状態になることはなく、更に多くの外国企業が中国へ進出されることを願っています。投資誘致をめぐっては国際間での競争があり、ほとんどすべての発展途上国、一部の先進国も外国投資者のためにあれやこれやの優遇政策をとっています。ですから中国としても引き続きこのような優遇政策をすべて取り消して、完全に内資企業と同じにすることはありません。そのような計画は今のところありません。

 第2に、サービス貿易市場の開発をさらに行います。まず重ねて申し上げたいことは、中国はWTO加盟時のサービス貿易の開放に関する承諾はきちんと守っていきますので、心配には及ばないということです。それどころか、我々は中国の経済発展の必要性に合わせて、一部の分野においては承諾を超えて開放しています。その点はみなさんもお気づきだと思います。もちろん、サービス貿易の市場開放については、原則ではやはり段階的に開放し、順を追って一歩一歩進める方式をとっているため、大部分のサービス分野については今でも制限があります。しかし、強調しておきますが、二つの分野では外商投資を奨励しています。一つはチェーン経営、もう一つは物流配送業です。現在流通分野が中国の生産発展を制約するという矛盾はますます顕著になってきています。商業や小売の管理規定は99年に公布されましたが、現在この規定は改定中で、改正案はすでに国務院に提出されています。この規定が改定公布されれば、チェーン経営、コンビニエンスストア、卸売に関して具体的で明確に規定されるでしょう。
 物流配送面でも我々はさらなる開放を望んでいます。外国投資者が輸出入も含めた運送、倉庫、貨運代理、サードパーティーロジスティクスなど、これらの経営範囲を一体化した現代的な物流企業の設立を許可します。現在この点については7都市のみでテストを行っていますが、みなさんはまだまだ満足できず、できればテスト範囲をさらに広げてほしいという要望が寄せられています。その中には大連も入っています。我々は現在この具体的な規定を検討中で、経営範囲は更に広げます。できるだけ早く拡大できれば良いと思っています。
 皆様は対外貿易経営権に特に関心をお持ちです。この点について我々はこれまでに外国投資企業がたくさん輸出することを奨励する、などの各種政策的な奨励措置を取ってきました。最近、皆様は外国投資企業による独資での買付センターの設立を許可することについて検討中である、というニュースをお聞きになっているかと思います。つまり、外国投資者が中国において買付センターを設立する場合、その取り扱える商品範囲は非常に幅広く、割当許可証を必要とする各種製品でなければ、どのような製品でも専門的に買付け、輸出することができるということです。国務院はこの案を基本的に認可済みです。最初は深J、上海、天津の3都市でテストを試みます。またこの3都市に限定するのか、と皆様ご不満に思われるかもしれませんが、心配されることはありません。我々はその買付センターに関する具体的な細則を制定中で、その細則はまもなく公布されます。その細則は投資者の参入について合致する条件、参入する地域などを明確に規定します。もちろん、地域もこの3都市に限らず拡大しますので、皆様にチャンスがあります。

 第3に、重要な政策として、我々は新しい投資方式を採用していきます。皆様が一番興味を持たれているのはM&Aだと思います。この方式は、現在の我が国の市場成熟度から見ても法規立法の整備状況から見ても、加速的発展の段階にすでに達しているといえます。今まで皆様が心配されていたようなM&Aの政策的障害、例えば余剰人員の配置問題、合併する国有資産の評価の問題などは明確に規定されています。今年の3月に旧対外貿易経済合作部が外商投資による合併買収に関する暫定弁法を公布し、現在我々関係部門が具体的な細則を策定している最中です。遼寧省にしても大連にしても、中国の国有企業がたくさん集中している地域であるだけに、外国企業の皆様、特に日系企業の皆様に数多くの買収のチャンスを与えることになるでしょう。

 第4に、外国投資導入の産業政策の方向性として、引き続き外国企業のハイテク産業への投資を奨励していきます。特にその中でも、外国企業の中国におけるR&Dセンターの設立を奨励します。なぜならば今では日系企業にしても欧米諸国の企業にしても、最新最高の技術を中国に導入しなければ、中国国内の競争でも、中国で製品を生産して海外に輸出する国際市場での競争でも、競争に勝てないからです。ハイテク技術産業への投資についても一連の政策があります。最近、商務部と科学技術部は再度ハイテク技術産業の製品目録を公布し、投資者に対して明確な産業ガイドラインを提示しました。外商投資企業のR&Dセンターの設立については、奨励措置をさらに検討しています。
 産業政策については、特に外国企業の部品産業への投資を奨励しています。日本企業の方は中国はいまや世界の製造工場になったとよくおっしゃいます。事実、日本の企業の多くはすでに中国に生産移転してきています。それは一つの現象にすぎませんが、その背景には中国における製造の製品レベル、原材料レベル、技術管理レベル、加工生産技術に加えて、優秀でコストの低い労働力があり、このような加工生産の優位性を持っているからではないでしょうか。ですから中国で部品産業を発展させて生産を行えば、その製品は中国国内で販売しても良いし、国際市場に輸出して競争するのも良いでしょう。これは非常に良い機会です。IT産業、自動車の部品産業、機械産業などの分野は、すべて発展のチャンスがあると思います。

 最後になりますが、我々はさらに中国の投資環境の整備に努めていきます。ここでもう一度強調したいのは、皆様が一番関心を持っておられる、外国投資企業を取り巻く外部の経営環境についてです。我々はより良好な経営環境の創造のために努力しています。一番問題となっている知的財産権保護の問題については、我々は毅然とした態度で決意をし、然るべき措置を講じて、知的財産権の保護にあたります。このほど、厦門の投資貿易商談会で、呉儀副総理が特に多国籍企業の皆様を集めて、多国籍企業を取り巻く外部の経営環境、とりわけ知的財産権保護に関する意見を聴取しました。その際に出された一部の意見または要望については、関係部門が持ち帰り、状況を追って一つずつ然るべき措置を取るべく努力しています。
 また我々政府部門としてはさらに行政サービスのレベル、また業務効率の向上に努め、審査認可制度の内容の簡素化に努めてまいります。一部の問題についてはそもそも政府の認可の必要がありません。例えば独資企業の投資回収率については企業自身の問題であり、政府部門は検討する必要が全くないのです。また、例えば外国投資企業の変更、場所の変更にしても董事の変更にしても、これまではいちいち審査認可が必要でしたが、その許可も必要ないのではないかと商務部内でも検討しています。

 

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