Vol.46 中国娯楽指南・焦点影片JIAO DIAN YING PIAN

「きれいなおかあさん」(6月8日より日比谷シャンテシネ他 全国ロードショー)
原題: 漂亮媽媽

 
監督:スン・ジョウ
出演:鞏俐 カオ・シン
2002年「日本年」「中国年」日中国交正常化30周年記念映画
第24回モントリオール世界映画祭最優秀主演女優賞・特別賞受賞
第10回中国百花賞最優秀主演女優賞受賞 第20回中国金鶏賞最優秀主演女優賞受賞

 
 麗英(リーイン)は夫と別れ、耳の不自由な息子・鄭大(ジョンダー)と二人暮らし。息子をなんとかして普通の小学校に入れたいのですが、発音が不明瞭と入学を許可されません。
 「これは花って言うのよ。花。花」…。そこで息子が他の子と同じように話せるようにと、丁寧に言葉を一語一語教えます。中国語の学習者にはおなじみ、布きれを使った有気音の発音練習も出てきます。さらに高価な補聴器を買うために、麗英は子供をつれてできる仕事、新聞配達と家政婦を掛け持ちで始めます。社会的に最も弱い立場のこの親子に試練が続くのですが、 そんなある日、入学を希望していた小学校の方先生と出会います。彼の力強い励ましと優しさにいつしか麗英は、恋心を抱くようになるのですが…。

鞏俐が障害児の母親という難しい役を見事に演じきっています。化粧もせず、普通の服を着た鞏俐はどこからみても普通の(たくましい)お母さん。とくに町中でこぜりあいになるくだりはドキュメンタリーのようにリアルですが、実際にロケでも周りの人は鞏俐とは気づかなかった、というほどで本当の喧嘩だと思っていたとか。子供がいない彼女が今回この役を演じるためにずっと息子役のカオ・シンくんと生活をともにしたそうです。この作品で今までの彼女の役柄とは違う新境地を開いたといえるでしょう。
 実はそれ以上にカオ・シンくんの演技が泣かせます。「あの子を探して」といい、「変臉」といい、中国映画を見ていると、普通 の子供が主役を喰ってしまうぐらいのすばらしい演技を見せてくれていますが、この作品も同じです。カオ・シンくんがいなけばおそらくこの作品の成功はなかったはずです。
 ラスト、「え、ここで終わるの?」といった感じで、欲を言えばもっとこの先の親子の話が見たかったです。
(「中国電影館」Yan)

上映日程など、この作品の詳しい情報はこちらの公式サイトをご覧ください。 

 

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