Vol.21 日中意味違い用語 2

日中漢字対応でなく、英語対応に頭を切り換えて
 中国語の"坦叟"は"斤坪坦叟"と"斤翌坦叟"に分けられる。体制改革が進んで色々な企業が誕生している。中国の対外貿易部の新聞「国際商報」(週3回発行)を見ても毎回のように新しい組織や公司の設立案内が報道されている。
 日本では貿易という言葉が普通国際間の取引に限定された意味合いを持って使われるのに対して、中国では一般的に取引・商売という程度の意味しか持っていないようである。(この用語を中国から日本に輸入されたお方のために弁解しておくと、広辞苑にはちゃんと「貿易」=(1)各地の品物を交換すること。交易。(2)国際間の財物の交換。……。となっており、近年我々の用法が第二番目に偏り、縮んでしまったということか。)
 中国の内陸の省へ旅行して田舎道を自動車で走っている時に、車窓から"※※坦叟巷望"と書いてある看板を見て中国の国際化もWTO加盟を前に、こんなへんぴなところまで進んだのかと感心する人がいるが、これは日本でいう貿易会社ではなく、まあせいぜい、「※※商事会社」程度と理解しておくのが無難であろう。ある人が新しい取引先を開拓するのだと意気込んで飛び込んだ相手がこのような"坦叟巷望"であったので、話がかみ合わず、一方相手も外国人がやってきたのでびっくりしたという笑い話がある。
 以上のような罪のないことで終わればよいが、中国で貿易実務に堪能な人材を採用しようとして応募者に「貿易の仕事ができますか。」と質問し、答えが『ええできますとも、現在も毎日のように貿易しております。』との返事がかえってきたので、採用したところが「"斤翌坦叟"、"序竃笥匍暦"などやったことはない、私ができるのは"斤坪坦叟"である。」と横になられても、これは後のまつりで、雇用したその本人を責めるわけには行かない。"坦叟"は、英語の「TRADE」から来たのだと考えるべきだろう。

 日本語の「経理」は"氏柴(kuツijハ)"、中国語の"将尖"は「マネージャー」
 友人に紹介された新規取引先から、中国語で"萩諒,艇議何壇将唔焚担劔議斌瞳?"と尋ねられて一瞬返答に窮しどぎまぎしたことがあった。日本語の「経営」と中国語の"将唔"とをとっさに切り換えられなかったためである。「取り扱う」、すなわち英語の「OPERATE」からきたのかな、と考えてみてはいかがだろう。
 同様に、英語を考えて対応すると、なんとなくそのニュアンスがよく分かる言葉に"怏岶"がある。中国語では目的語をとる他動詞的用法が圧倒的に多い。ひるがって日本語ではほとんどの場合が名詞としての用法に限られるため、「〜する」と直訳するとどうも馴染まない。「組織」⇒「ORGANIZE」だなと考えると、「まとめ上げる・編成する・構成する・計画・段取り・準備する」など次々と出てくるから適訳を考えつくのではないだろうか。 (藤本恒)

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<管理人より>
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