外貨管理局が国内での外貨決済を厳禁する旨の声明を発表


 2001年7月6日、国家外貨管理局の責任者は外資系企業に国内で外貨建決済を改めて禁止する旨の声明を出しました。国内の外貨建決済については、既に「中華人民共和国外国為替管理条例第6条」により禁止されていますが、本声明は改めて条例の遵守を求めたものです。違反の例として、外資系企業や駐在員事務所が従業員の賃金を外貨で支払っていること等が挙げられています。外資系企業が外国人に対して外貨建賃金を支払うことは、「1万米ドル以下は董事会の決議と納税証明書の銀行宛提出のみで外貨管理局の認可は不要、1万米ドル超の支払についても外貨管理局の認可があればよい」と規定(国内機構の外貨現金収支管理暫定弁法)されているため問題ないとみられますが、ローカルスタッフに対する外貨支払いについては違反とされる可能性が高いと思われます。
 また、この他に本声明により違反例として挙げられているホテル代金、事務所用ビルの賃貸料、コンサートチケット代以外にも、外国人向け住居の外貨建決済についても注意が必要です。
 「外国為替管理条例第44条」によると、国内における外貨建決済行為に違反した場合、外為管理機関が是正を命じ、強制交換し、違反所得を没収したうえで、違法外国為替金額相当額以下の罰金が併せて科せられるとされています。
 7月25日現在、本件により取締りを受けたり、問題になっているという情報は当機構に入っていませんが、情報が入り次第、ホームページ上にてお知らせ致します。

(参考資料)・人民日報インターネット版記事
        ・「国内機構の外貨現金収支管理弁法」


国内での外貨による建値、決済を厳禁
国家外為管理局「外資系企業の外貨による給与支払いは違法」
(2001年7月6日 人民日報ネット)

 最近、外貨による建値や決済を行う現象がまた台頭してきた。これに対し、国家外為管理局の責任者は、「これは国家の外為管理規定に違反する行為であり、断固として阻止しなければならない」としている。
 この責任者はまた次のように指摘している。

『中華人民共和国外為管理条例』で明確に規定しているように、中華人民共和国国内での外貨の流通は禁止されており、外貨での建値、決済を行ってはならない。しかし、ある時期から、外貨での建値や決済を行う状況が多くの面で見られるようになった。例えば、一部の外商投資企業や駐在機構が従業員の賃金を外貨で支払っている他、一部の外国人向けホテルの代金や事務所用ビルの賃貸料は外貨で受け取っている。国際的な大型コンサートのチケットも外貨建ての場合がある。これらの行為は、人民元の我が国国内における主権通貨の地位を損なうものであり、その上あるものは外貨の違法交易市場の財源となって、正常な外貨の秩序を撹乱している。
 責任者はさらに、国内において無断で外貨による建値、決済を行った場合は、外為管理局が是正するように指示し、関係する外為管理法規にもとづいて取締りを行う、と強く指摘している。

関連法規

『国内機構の外貨現金収支管理暫定弁法』
(国家外為管理局 96年7月30日公布施行) 抄訳

第一条 国内機構の外貨現金収支管理を完備するため、『外国為替の決済、売却及び支払管理規定』の第十一条、第十五条の規定にもとづき、本弁法を特に制定する。

第六条 外商投資企業が支払う外国籍、華僑、香港・マカオ・台湾従業員の賃金や国外出張旅費で、外貨を現金で引き出す必要のある場合、一回の金額が1万ドル相当を超えないものは、董事会決議と納税証明書を持って、直接銀行で手続きを行う。1回の金額が1万ドル相当を超えるものは、董事会の決議と納税証明書を持って外為管理局に申請し、外為管理局がその真実性を審査した後、許可する。銀行は、外為管理局の許可書にもとづいて処理しなければならない。

第十二条 本規定に違反した者は、『中華人民共和国外為管理条例』に照らして処罰を行う。

(解説:萩原/翻訳:大高)